小児科

乳児湿疹
乳児湿疹を放っておくと

乳児湿疹は、生後2~3週間頃から、乳児の顔や体の一部に見られるようになる湿疹の総称です。 そのうち自然に治るだろうとケアを怠っていると皮膚から色々なアレルゲンとなる物質が吸収されて感作されてしまい、初めて与えたパンや卵、牛乳などの食品で強いアレルギー症状をおこすことがあります。 乳児湿疹はなるべく作らない、できてしまってもすぐ治すように努めましょう。適切な自宅ケアで乳児の肌の状態を整えてあげることが大切です。自宅ケアのポイントは適切な入浴、清潔な衣類や寝具、保湿です。改善しなければ医療機関を受診しましょう。

赤ちゃんのでべそ(臍ヘルニア)

最近赤ちゃんの”でべそ”に市販の臍ヘルニア圧迫キットを使ったところ、膿性浸出液とびらんを認め救急受診した例が報告されました。

赤ちゃんのおへその臍輪(へその緒とつながっていた穴)は、通常出生後臍帯が脱落する頃には閉鎖しています。これが開いたままの状態にあると腹膜が袋状に突出してくることがあります。この状態を臍ヘルニアといいます。放っておいても成長とともに自然に閉鎖します。また10円玉を貼り付けておいても閉じる時期は変わりません。しかしその後余分な皮膚が残ってしまい整形手術が必要になることがあります。適切な方法で絆創膏固定をすると1~2ヶ月で塞がってきます。乳児期のできるだけ早期に行うのが効果的です。
 

水いぼの新しい治療法

水いぼは丸くて光った、うつるイボです。潰すと白い塊が出てきます。この中にウイルスがたくさん含まれていて、これがつくとうつります。ピンセットでつまんで取り除く方法がありますが、痛いし全部取ってもまたできることがあります。またいろいろな塗り薬を試しても、これまで副作用がなく水イボを短期間で治す薬はありませんでした。当クリニックでは銀配合クリームに効果のあることを認め使用しています。平均2~3か月で消失します。

夜尿症(おねしょ)

おねしょは成長とともに自然に解消することが多いのですが...

夜尿はお子様の成長とともに治っていくことが多いのですが、0.5~数%の方は解消されないまま成人へと移行します。とくに夜尿が週3回以上であると9歳あたりから治りにくくなります。夜尿が解消しないと、学校の宿泊訓練などが心配になります。自尊心が低下したり精神的弊害があるようでしたら治療に取り組んで悩みを解消することが大切です。

起立性調節障害(OD)

朝起きられない、学校に遅刻するのは怠けではありません

ODのお子さんは、疲れてだらだらしているようにもみえます。とくに午前中にひどく、朝なかなか起きられません。でも本人は怠けているわけではありません。ODでは自律神経機能が悪いため、起立時に特に脳血流が悪くなり、立ちくらみ、ふらふら、倦怠感だけでなく、思考力や判断力の低下、イライラなどが起こります。不登校のお子さんでOD
が見落とされていることがよくあります。原因を理解してあげて適切に対応する必要があります。