アレルギー科
舌下免疫療法 注射を使わないスギ花粉症の治療
スギ花粉症は春先に多く発生し、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどの症状が現れます。この症状は、スギ花粉に対するアレルギー反応が原因です。子どものスギ花粉症に対して、舌下免疫療法は有用な治療法の1つです。舌下免疫療法とは、アレルゲンを舌の下に置いて吸収させることで、免疫システムの調整を行い徐々にアレルギー反応を緩和する治療法です。舌下免疫療法は、症状を軽減するだけでなく、症状の再発を防止する効果があります。 従来の花粉症の治療は内服薬や点眼薬を使用し、症状をその季節だけ抑える治療です。舌下免疫療法は花粉症の病気自体を治す治療法です。治療効果は患者さんによって個人差はありますが、副作用も少なく、高い治療成績が期待出来る治療法です。 患者さんにとっては、根気が必要ですが自宅で簡単にでき、通院も1か月に一度ですむ治療法です。
アトピー性皮膚炎のプロアクティブ療法
アトピー性皮膚炎は、乾燥やかゆみ、炎症を引き起こし、非常に辛い症状をもたらします。しかし、プロアクティブ療法という新しい治療法があり、症状を改善することができます。
プロアクティブ療法は,再燃を繰り返す皮疹に対して、急性期の治療によって寛解導入した後に保湿外用薬によるスキンケアに加え、ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏を間欠的に塗布し、寛解状態を維持する治療法です。 アトピー性皮膚炎では、炎症が軽快して一見正常に見える皮膚にも炎症細胞が残り、再び炎症を引き起こしやすい状態にあることが多いのですが、この潜在的な炎症が残っている期間ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏などの抗炎症外用薬によるプロアクティブ療法を行うことによって、炎症の再燃を予防します。